サブミニチュア管 超小型真空管ギターアンプ自作 combo
DIY 6021 subminiature tube - micro guitar amp
(Class A Subminiature Tube Guitar Amplifier)
世界最小 真空管ギターアンプ
高電圧フルチューブ コンボ / アンプヘッド
今回のお題はこれになります。
タカチの TD 4-6-3N (40X60X27mm)
スペース効率は無茶苦茶悪いですが、ダイキャストケースに拘ります。
ハモンド1590LBと悩みましたが縦横比的に形が良いので此方にしましたが高さが27mmとなり一寸厳しいサイズかもしれません。
1590Bの1/3、1590Aの1/2程の大きさです。
(ZVEX NANO HEADの1/3程の体積です。)
部材が揃わないので、6021の資料集め
ZVEX NANO HEAD 仕様
電源:12 VDC 1.5A,
Output Power:0.5W(Distortion), 0.1W(Clean)
Output Impedance:8 - 16 ohm
Internal Speaker : 0.4W
ケース:hammond1590B (111x60x31mm)
電源部は違うがZVEX NANO HEAD回路図らしい。
NANO HEAD にはファンが付いているが一体何が発熱するのか未だに不明?です。
DC-DC部を冷やしている様にも見えるがインダクタとすれば磁気飽和していることになるし、FETは余程ON抵抗の大きいものでない限り不要、ヒーター用のシリーズ電源でも有るのか?
サブミニチュア管 6021
ロードラインを探って見ました。
プレート 電圧200V 電流5.5mA バイアス-4.5V
出力トランス 22.5KΩ
として200mW(0.2W)(Clean)程でした。
因みにカソード抵抗は818Ωとなります。
6021で 10kΩ・20kΩトランスを使用した場合のロードライン候補
・10k:170V 6mA バイアス-3.5V カソード抵抗580Ω 出力150mW(Clean)
・20k:200V 5.5mA バイアス-4.5V カソード抵抗818Ω 出力200mW(Clean)
Class A Subminiature Tube Guitar Amp
これはシンプルで良い感じです。
(2017.01.03)
ケースレイアウト
シールドを刺しますとすごく微妙な位置関係になります。
最後の手段は3.5Φにするか尻尾を出すことになりますが6.3Φジャックに拘り、頑張りましょう。
DC-DCコンバータ 12V to 160-200V
MJN2374が比較的低い周波数から発振レンジが有り、組みやすいのではと思い新たに購入してみました。
デバイス的には既に試験実績有り、PWMコントローラーなので、可聴周波数ノイズ的な問題は有りません。
インダクタは0.5A程の定格確保と物理的大きさから120μHとしました。
MJN2374AD (PWM)
分圧抵抗 : 470k - 1kVR - 2.7k (REF1.25V) 160-200V
*正確な電圧を必要とするものではありませんので、固定抵抗に置き換えても良いかと。
スイッチング周波数 : 470p 約50KHz
インダクタ : RCH-875 121k (sumida) 0.5A
基板サイズ:34X20mm
負荷テスト:入力12.4V 395mA 出力162.2V 21mA 効率70%
蛇の目基板でラフに組み上げましたが、発振周波数を低めの50KHz程としたことが幸いしたか、安定動作しておりMC34063/NJM2360並の使用感で、デバイス的に使いやすく感じました。
以前に市販基板改造したものが85Khz発振100μHで変換効率77%程であったが、余裕のある基板で組んだ時にでもテストを行う事とし、今回は7mA程度の軽い使用なので、このまま使用します。
MJN2374AD DC-DCコンバータ
12V to 160-200V 回路図
470p : 50KHz
200p : 85KHz
100p : 100KHz
インダクタ 100~220μH
一先ずDC-DCコンバータは予定のスペースに収めることができました。
通常ですとここまで出来れば楽勝なのですがスペース的な制約が有るので、実はこれからが思案のしどころです。
6.3Φジャック下の隙間は6mm程となりますので、基本この高さで組み上げ大物は空いたスペースを利用する形になります。
(2013.01.13)
アウトプットトランスはラジオ少年のトランスを利用します。
BT-OUT-1H(20K)は当分入荷しないとのことでしたので、BT-OUT-1M(10K)を購入。
ラジオ用のトランスとなりますので、多くは望めませんが頑張ってくれるでしょうか。
10kΩ側、直流抵抗650Ωでした。
(2017.01.16)
(ラジオ少年は2020年3月で部品配布終了、
祐徳電子で販売 ZHW-BT-OUT-1M)
アンプ部の表面部品配置
WIMAのフィルムコンを寝かせて配置
2段目3段目のカソード抵抗1/2W及びケミコン(16V 4.7μF ELNA 3ΦX5mm)を配置
ICソケットは上側が200V 20μFケミコン
下側は6021が刺さります。
・WIMA MKS4 0.01μ 630V
・WIMA MKP2 4700p 630V
裏面部品配置
プレート及びカソード抵抗は1/2W
B2用に1W抵抗
他の抵抗は2012チップ抵抗を使用
一段目ケミコン、パワー部ケミコン及びカソード抵抗は縦に取り付け隙間に潜り込ませます。
尚、回路は部品入手の都合で一部変更は有りますがClass A Subminiature Tube Guitar Ampとなります。
部品入手都合および小型化のため変更
・T1:BT-OUT-1M (10K) RadioBoy
・R11:680Ω
・R22:330Ω
・R24:560Ω
・C11/C16:4.7μF 16V ELNA
1608サイズでも500V耐圧でそろいますので、全てSMDで組み上げも可能ですがWIMAのフィルムコンが並べられそうでしたので、使用してみました。
組み上げてしまうと正直何も出来ませんので、この状態でテストすることとなります。
回路的にも非常に安定しているものと思われ、発振等の問題も無く修正不要でした。
予想外に良い音で鳴ってくれました。
電圧(バイアス)調整
電源電圧:177V B2:151.2V
パワーアンプ部
プレート電圧:173V カソード電圧:3.12V
(2017.01.19)
6021はICソケットを利用し、ソケット式としました。
球側はICソケットを2列にボンドで張り合わせ、リードを差し込んで半田付けしました。
(プレートリードのみ黄色チューブで絶縁)
更に形を整える為に水色のヒシチューブも使用してみました。
本日、ベランダで塗装屋さん。
暫く、乾燥となります。
厚みは有りますがマッチ箱とほぼ同じです。
MATCH BOX GUITAR AMP とでもしようかとも思いましたが・・・
マッチ箱て見たことないかな?
(2017.01.21)
音出しできる状態まで組み上げました。
当然のことですが、配線でアンプ部は基板が見えない状態となります。
最終的にポリイミドテープ(高耐熱テープ)で固定しています。
念のため表面フィルムコンにも貼り付け絶縁・耐熱しておきました。
自分で作っておきながら何ですが、シールドを刺すのはドキドキものです。
黒ひげ危機一髪の感覚です。
ツマミは細身で良かったのですが、つばが無いので、取り付けネジ部を隠すことが出来ず隙間があいてしまいました。
とりあえず化粧ネジでごまかしておきました。
ほぼ完成形となります。
+B電圧177Vで点灯するネオン管を追加。
(高圧で動作していることの証で、一寸変わり種のブルーです。)
トランスは黒のカッティングシートを貼り付け仕上げてみました。
今回、折角小型のサブミニチュア管を使用するのだから管に合わせ組み上げサイズも小型となるよう頑張ってみました。
拘りはダイキャストケースを使用することとジャックに6.3Φのフルサイズを使用することでした。
また、WIMAフィルムコンも実装でき、満足度は非常に高いものとなりました。
(2017.01.26)
追記
正直、この出力トランスにはあまり期待はしておらず、苦労の割には・・・の気持ちも有りましたが、以外にまともな音が出たことが嬉しい誤算となりました。
底蓋にSONYノートパソコンに使用されていた8Ω 0.5W スピーカーを貼り付けました。
これでコンボタイプギターアンプです。
今まで取り付けませんでしたが、今回は外せないアイテムです。
(2017.01.28)
↑スピーカーに接続されたコンデンサーは何?
小径スピーカーを使用しましたので、そのままではシャリシャリとした音になってしまいますので、スピーカーとパラにケミコン (22μF 16V シリーズ接続、プラス同士接続の無極性接続)を取り付け、軽くローパスフィルタとしておりまます。
(2018.09.18)
迫力のドライブサウンドをダイナミックに奏でる、大口径32mmフルレンジスピーカーを搭載。
スケール感あふれるサウンドをお届けします。
ケースが小さいので迫力でしょ。
もちろん外部スピーカージャック6.3Φも搭載しておりますので、アンプヘッドとして利用できます。
*電源スイッチが有りませんが、忘れてしまった訳では有りません。
小さなスイッチを付けた所で、操作し難いだけですので、電源プラグの抜き差しかACアダプターを外せば良いだけなのではと思った次第です。
(DC-DC電圧調整用ボリュームを固定定数とすればスイッチスペースは確保できそうでした。)
(2017.01.31)
ACアダプターが大きくては片手落ちなので、Panasonic let's note ACアダプター CF-AA1625 M1 16V 2.5A を電圧変更改造(12.5V)して利用することとしました。
(2017.02.03)
ギターとの相性かもしれませんがゲインが高くギター側で入力調整がしづらかったので、入力ジャック部にゲイン調整用の半固定抵抗を追加致しました。
(2018.09.19)
2段目、3段目の出力を下げた方が良いかもしれませんので、R22を100k位又は半固定抵抗で様子見でしょうか。
(2020.04.04)
部品入手先
・アウトプットトランス:BT-OUT-1M(10K):ラジオ少年 > 2020年3月で部品配布終了
> 祐徳電子で販売 ZHW-BT-OUT-1M
・真空管:6021:クラシックコンポーネンツ
・WIMAフィルムコン/ボリューム/ツマミ:桜屋電機
・NJM2374AD:ebay > 秋月電子で取り扱い開始されました。
・ケース:タカチ TD 4-6-3N:エスエス無線 (タカチの化粧足などの小物の取扱も豊富です)
(2017.05.22)